ファイアパワーに遂に当局の手
スポーツ選手、前首相、外交官まで巻き込んでの金集め
商品はファイアパワーと名付けられた錠剤。この錠剤を燃料タンクに放り込むと燃費が改善されるという能書き。ファイアパワー社は、「ロンドンで上場される予定」という触れ込みで1,400人に総額6,000万ドルの株券を売り、オーストレードからも輸出振興の名目で助成金を受け取り、コネをたどってジョン・ハワード前首相とも夕食をともにしたり、スポーツ・チームを買い取ったり、派手な動きで会社が成功しているように見せかけていた。パキスタンの企業との合弁契約にはハワード前首相も立ち会っている。
ファイアパワーはオーストラリアでは市販されず、2007年にはシドニー・モーニング・ヘラルド紙(HMS)が同社関係者の不審な動きをすっぱ抜き、同紙が独自に錠剤を化学分析させた結果、錠剤の主成分は衣類用防虫剤の添加物として使われる物質であることが明らかになり、化学者は、その物質がエンジンの燃費を向上させる効果はないと否定している。
しかし、7月21日、豪州証券投資委員会(ASIC)が同社、関連会社、その重役などを対象に捜査を開始したのは、投資家募集にあたって、企業の詳細を投資家に公開しなかったことや、関係者が1株1セントで大量に買い、そのまま1株50セントで売却して莫大な利益を得たこと、ファイアパワーが買い取ったバスケットボール・チームが支払い不能のまま2年間経営を続けていたことなどの違法性だった。しかし、2006年5月に、ある会計士が、株を買わないかと持ちかけられた顧客の話を「詐欺ではないか」とASICに訴えた時、ASICは「今回は何の措置もせず」と答えたとされており、2007年1月にフェアファクス系紙が大々的に報道して初めてASICも捜査を始めた。その間に、自宅を抵当に金を借りたり、なけなしの金を投資した1,400人を超える人たちが総額で1億ドルを失った可能性があるとされている。(AAP)
文末に(AAP)とある記事は、AAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
|
オーストラリア発最新ニュース
社会のニュース
過去の記事
|