TAS州北部パルプ工場建設計画にかげり
ガンズ・リミテッド株式急落
TAS州政府、連邦政府、労働組合、地元経済界、環境保護団体、シドニー東部選挙民らが三つ巴になって支持反対の論議を戦わせたTAS州北部タマー・バレーのパルプ工場建設計画は州・連邦政府の認可が下りていたが、工場建設許可申請を出していた同州最大の林業会社ガンズ・リミテッドの主力銀行ANZ銀行が、20億ドルの建設計画に出資しないと報道されたため、同社の株式が急落した。
5月23日午前11時過ぎには4.98%(16セント)下落し、$3.05になった。ANZ銀行は、同建設計画への出資についてまだ決定していないと発表しているが、世界的に貸付条件が厳しくなっているため、ANZ銀行もこの取引から退かざるを得ないだろうという報道が増えている。
すでに国内銀行労働者組合の金融部門労働組合(FSU)は、ANZ銀行の計画撤退を確信しており、23日、同組合のロッド・マッソン政策部長は、「銀行が撤退を決めたと理解している。そのことは今朝大々的に報道された。銀行の決定は、環境と地元社会の利害を、企業利益よりも優先する用意があることを示すものだ。銀行労働者は、この決定を歓迎する。オーストラリアの銀行が単に利益優先企業ではないことを示すものであり、企業責任の手本となるものだ。次は同銀行の競争企業、大手融資機関がこの手本にどう対応するかだ」と語っている。 FSUは、ANZ銀行社員を含めて全国の銀行労働者5万人を組織している。
同建設計画では、州、連邦両政府、州内労働組合などが支持に回り、同州の緑と自然のイメージが損なわれることを怖れる地元経済界が環境保護団体と組んで反対に回り、保守連合政権時代のマルコム・タンブル前環境相の選挙地盤でも建設計画をめぐって支持・反対が争点になった。(AAP)
文末に(AAP)とある記事は、AAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
|