国連はビルマの災害救援に軍事力も検討を
ダウナー前外相が発言
5月2日、ビルマの低地平野部を襲ったサイクロン「ナルギス」(パキスタン・インドのウルドゥ語で「水仙」の意)で13万人を超える死者・行方不明者を出し、100万人を超える人々が住居を失ったとされているにもかかわらず、軍政側は諸外国の救援申し出を拒否し、わずかに救援物資と周辺4か国の救援人員を受け入れただけで、20年を超える厳しい社会統制と国際的な経済制裁で貧困化したビルマ国民自身による復旧は進んでいない。また、軍政側が「被災者に分配する」と主張し、受け渡された外国からの救援物資が横流しされ、闇市に現れたとする報道もある。
5月19日、ABCテレビに出演したアレグザンダー・ダウナー前外相は、「救援物資をビルマの被災国民に確実に送り届けるためには軍事力を用いることも検討すべきではないか」と発言した。また、国連は、国際的な軍事力介入の得失を検討すべきだとして、「世界中がビルマ国民支援の準備を整えているにもかかわらず、ビルマ軍政だけが国民救助を拒否している。国連安保理事会はこの問題を議題にのせるべきだ。オーストラリアを含めた国際社会は、その国の国民を救うためにはどこの国であろうと軍事力で介入することも考えに入れなければならない」と語っている。
欧米の一部では、過去にアフリカやバルカン地域で国連派遣の多国籍軍が駐留していながら、その眼前で行われた虐殺を止めることができなかった反省から、「人道的理由でなら武力で内政干渉することも許される」という意見も出ているが、現実には難しく、各国の思惑もあって、まだ少数派にとどまっている。過去に国連安保常任理事会のビルマ軍政に政治弾圧や人権侵害を停止するよう求める決議で中国とロシアが「内政干渉」として反対し、否決されている。(AAP)
文末に(AAP)とある記事は、AAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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