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政治 - 2008年5月18日

豪国内でも行われていた枯れ葉剤実験

地元で通常の10倍のガン発生率
 5月18日付フェアファクス系紙は、「1966年に豪軍科学者が、QLD州北部イニスフェイルの水源地域の原生雨林に、ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤エージェント・オレンジを散布した。その後地元下流域住民の間でQLD州平均の10倍にのぼるガン発生率をみている」と報道した。
 イニスフェイルはケアンズ南の海岸の土地で、内陸山地のジョンストーン川から100m登った稜線は、40年以上前の散布実験の傷跡を今も残し、樹木が再生していない。QLD州保健省の資料によると、人口12,000人のイニスフェイルで2005年だけでも76人がガンで死亡しており、州平均の10倍、全国平均の4倍の死亡率になっている。
 この事実をつかんだのは研究者のジーン・ウィリアムズさんで、ベトナム戦争復員兵士の間の軍用薬剤の影響を調べた業績でオーストラリア勲章を受けている。ウィリアムズさんは、キャンベラのオーストラリア戦争記念館の文書館に保管されている文献から、この秘密実験の詳細を突き止めた。ウィリアムズさんは、「この実験は初のエージェント・オレンジ実験で、1964年から1966年まで、イニスフェイルに近いグレゴリー・フォールズで実施された。イニスフェイル地域では異常に高率のガン発生が起きていて、なぜだか分からなかったと言われていたが、これで因果関係がはっきりした」と語っている。
 3箱の文書保管箱から、除草剤として使われる化学物質を散布したことを示す記録が見つかった。また、「砂漠作戦」と命名されているプロジェクトの記録文書が一部紛失しており、「悲惨な内容で公表は避けたい」旨の注意書きがある。ベトナム戦争従軍後にガンを患ったレジ・ヘイマン・イニスフェイル復員軍人同盟(RSL)会長は、「国は訴訟を怖れてこの事実を掘り返したくないのだろう」と語っている。(訳注:ベトナム戦争中、米軍は南ベトナム解放戦線の補給路を遮断するために森林を枯らせ、食糧の稲田を破壊する除草剤を7000万トン空中散布した。特にエージェント・オレンジは塩素系の除草剤の混合物で、日本でも騒ぎになった猛毒のダイオキシンが含まれていた。現在も奇形児やガンなどの疾病という影響はベトナムだけでなく、米軍やその同盟軍兵士にも及んでいる)。(AAP)


文末に(AAP)とある記事は、AAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。 
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