豪政府、災害援助にビルマ軍政説得工作へ
軍政支持の中国にも働きかけ
ビルマのサイクロン「ナルギス」災害から1週間、死者は10万人を超えるのではないかと懸念されているが、孤絶している町村が多く、未だに被災の全容がつかめていない。一方で、軍政は海外の人道救援機関のビザ発給要請を拒否しており、アメリカから届いた救援物資の航空機さえ荷下ろしを拒否する始末。また、「物資だけを送れ、配給は国内機関でする」と発表しており、救援機関は、過去に独裁国家で起きているように独裁権力が救援物資を被災者に配給せず、権力側が着服横流しする危険を憂慮している。
5月9日、豪政府は、アジア太平洋地域でのオーストラリアの影響力を利用し、これまで軍政をバックアップしてきた中国政府や東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の政府に、ビルマ軍政に対して海外からの救援を受け入れるよう説得を要請すると発表した。軍政は、ビルマ経済制裁を続けてきたアメリカだけでなく、国連の災害評価作業チームさえ入国を拒否しており、フェアファクス系ラジオ・ネットワークに出演したケビン・ラッド首相は、「軍政の行動は非道だ」と語った。
サイクロン被災は死者にとどまらず、家屋を失った人口は100万人単位に上ると想定されており、食糧、清浄な水も不足しており、伝染病の大量発生の可能性も日増しに高まっている。長年の軍政で経済活動も衰え、地域の最貧国になっているビルマの国民の復旧活動も難しい。ラッド首相は、国連の潘基文(バンギムン)事務総長とも話し合い、ビルマへの緊急の救援を果たしたいとしている。また潘基文事務総長も、「被災国の政府が海外救援に対してビザ発給を拒否するという事態は、人道救援活動の歴史で全く前例がない。大勢の救援専門家がすでに隣国対のバンコックに待機しており、軍政が入国を受け入れ次第直ちに活動する用意ができている」と語った。一方、アレグザンダー・ダウナー前外相は、「ラッド政権の300万ドルの救援申し出は少なすぎる。まったく情けない話だ」と語っている。(AAP)
文末に(AAP)とある記事は、AAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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