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“世界一巨大で世界一臭い花”タイタン・アラム、シドニーで開花 - 2006年11月28日 |

▲開花すると、美しい濃いボルドー色の花びらのような仏炎苞の中に、黄色の花序が高くそびえる姿となる
世界一巨大で世界一臭い花が、シドニーのロイヤル・ボタニック・ガーデンで11月、2度目の開花に成功した。タイタン・アラム(巨大なペニス)というちょっと恥ずかしい名前を持つこの花は、土の中から突然大きなつぼみが現れ、開花すると、花びらのように見える美しい濃いボルドー色のベルベットのような仏炎苞(ぶつえんほう)の中に、3メートルほどの黄色の花序が高くそびえる姿となる。
1878年南スマトラでイタリア人探検家により偶然発見され、持ち帰るため掘り起こされた地下茎は2人がかりでやっと持ち上げられたほど重く大きかったという。
その後イギリスのキュー・ガーデンやシドニーのロイヤル・ボタニック・ガーデンなど世界で数カ所の植物園にのみ分けられて、原産国のインドネシアと協力しながら、大切に栽培・研究が続けられている。その生態はまだ分からないことが多いが、毎年小さな樹ほどもある葉が伸びては枯れることを何年も繰り返しながら、ゆっくりと地中に巨大なジャガイモのような地下茎を育て、それが十分に大きくなるとやっと地面から巨大なつぼみが現れる。地上に出たつぼみは1日に10センチ以上というハイスピードで伸び続け、高さ3メートル近くにもなって開花する。シドニーでは2003年、12年かけてやっと初めて1株目に花を咲かせることに成功。今年は、7年ものと6年ものの2つのタイタン・アラムが続けて開花し、11月1〜19日、園内のトロピカル・センターで一般に公開された。
これほどの年月をかけてやっと咲いたと思っても、花の寿命はわずか2日間。その短い間に効率よく子孫を残すため、タイタン・アラムは“腐った魚のような”異臭を辺りに放ち、臭い匂いに寄って来たハエやシデムシを媒介者として花粉を遠くまで運んでもらうという変わった生き残り戦略を取っている。
南スマトラのジャングルの中に咲くので観察が大変に難しく、現在どのくらいのタイタン・アラムが生息しているのかは正確には分かっていない。ジャングルでは2〜3年に1度のペースで開花すると言われ、大きな花では3メートルもの高さ、地下茎が100キロ(ジャガイモ300個分の大きさ)に及ぶものも発見されている。絶滅の危機にある植物。シドニーで次に開花が見られるのも、数年先と言われている。
(取材:香取夏野)
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